2016年11月29日火曜日

変化とともに

先日、クラスの後にある生徒さんが

「お祝い事を控えているのになぜか気持ちが落ち込んでいる」と

打ち明けてくださいました。


気持ちが塞いでいる時はそれだけでも辛いものです。

さらに、

本来なら嬉しいはずの事であるということ、

こんな気持ちで相手に申し訳ないということで、

幾重にも苦しんでいられるようでした。



自分にもお相手の方にも嘘をつかないまっすぐな人

真実をごまかさずにしっかり見つめられる人

だからこそ辛さも人一倍だと思います。




1960年代にアメリカの心理学者の間で作られたライフイベントによるストレスを測る尺度として「社会的再適応評価尺度」というのがあります。

これは、引っ越しや入学・結婚など人生で起こる様々なライフイベントがもたらすストレスを「インパクト(衝撃)」としてマグニチュードで表したもの。


時代的差異、社会的差異、個人的差異があることや正式なエビデンスの無さから
精神科など医療機関ででこれを適用することはありませんが、
ある程度の参考にはなるかと思います。


 


  順位     出来事             マグニチュード


  1     配偶者の死            100
  2     離婚               73
  3     夫婦の別居            65
  4     刑務所などへの拘留        63
  4     近親者の死            63
  6     自分の怪我や病気         53
  7     結婚               50
  8     解雇               47
  9     夫婦の和解            45
  9     退職や引退            45
 11     家族の病気(健康を害する)    44
 12     妊娠               40
 13     性生活の不和           39
 13     新しく家族が増える        39
 13     仕事の変化(再調整)       39
 14     経済状態の変化          38
 15     親友の死             37
 16     転職または職種変え        36
 17     夫婦喧嘩の回数の変化       35
 18     100万円以上の抵当(借金)   31




この表をみると、インパクトの大きさは出来事のネガティブ・ポジティブとはあまり関係がないことがわかります。
「結婚」や「和解」もインパクト。
「夫婦喧嘩の回数の変化」は増えても減ってもインパクトです。
インパクトとは、つまり変化の大きさなのです。

その出来事がどれだけ自分の人生に影響をもたらすか。

マリッジブルーやマタニティブルーと呼ばれる軽い適応障害があるのもそのためです。

昇進や大抜てきを機にうつになる症例もあるくらいですから。。。


良い(と言われる)ことであれ
悪い(と言われる)ことであれ
変化に対応することは勇気がいるし、エネルギーもたくさん使います。


適応障害は、環境の変化の速さに対してバランスをとるために

ココロがとる正当防衛。正当な対応なんです。

私も「おめでとう」が辛い時、ありました^^


なので

似たようなご経験をお持ちの方がいたら、

安心してくださいね。

うまく対応する必要はありません。

環境が変化していくように、私たちも変化しています。

あなたが気付かないところで、信じられないくらいの力で、

いのちはバランスを取ってくれています。



気づけば私たちは、生まれた瞬間から最後の瞬間までずーーーーっと

変化の連続なのです。

変化することこそが世の常。変化しないものは無い。

引っ越しや結婚は変化が大きいから解りやすいというだけ。

毎日何かが変わりゆく。


この変化とともに生きましょう。

もう一度言いますが、うまく対応する必要はありません。

私たち自身も変化しているのですから。

安心して、いのちに委ねてみましょう。。。


2016年11月27日日曜日

いのちにゆだねる


カラダのことも

ココロのことも

自分のことなのに、思うようにはならない。


「どーしてこうなんだろう?」と思うこと、ありますよね。



私も、よくあります。。。


自分のカラダや自分のココロと戦ってる時は

とっても苦しいです。



でも、大丈夫。


カラダでもココロでも、起きていることは正しいんです。


「私」の視点じゃなく「いのち」の視点では、全てが正解。


生も、死も、病も、望まない変化も、全部正しいこと。




告白しちゃいますけど


ある時、私はハッキリと確信したんです。


「私」が「いのち」を生きているのではなく

「いのち」が「私」を生きているんだってこと・・・


!!!



それ以来、「いのち」の上で起こるどんなことも

贈り物なんだと思えるようになりました。

戦わないで、その贈り物を受け取ることができるようになりました。




仙人みたいな人にも、極悪人にも、あなたにも、私にも、

どんな人にも それぞれこの神聖なイノチが輝いています。


全てのいのちは、等しく尊い。




今日もたくさんいのちの声を聞こう。




今日もこのいのちに委ねよう。








そしてたくさん悩みましょう!

悩みこそ人間の栄養です^^






2016年11月21日月曜日

人生最大の目的



何だか、壮大なテーマです。


人生の目的。


皆さんにとって、人生の目的とは何でしょうか?


成功、豊かさ、幸福・・・


一説では、人生の唯一の目的とは「生きること」なんだそうです。


えっ!?


それだけ???


そう、それだけです。


「幸せに+生きること」でもなく「意味のある人生を+生きること」でもなく。


ただ「生きる」という行為そのものが、すでに神聖で豊かで意味のある行為だから。


だから植物も動物も、ただ生きるだけ。




でも、私たちは「生きる」以上のことを求めてしまう。


正しさとか、安定とか、評価とか。


それがあったら安心だから。


求めることがいけないことじゃなくて


「本当は求めなくても大丈夫なんだ」って知ってると


もっと安心だと思う。




生きてるだけで、大丈夫。




私の人生の最大の目的は、もう達成されてる。


あなたの人生の最大の目的も、もう立派に達成されてる。


だからそれ以外のことは全部、オマケ!


そういう考え方もアリだと思う。





2016年11月15日火曜日

苦しみを手放すために


昨夜のエクストラスーパームーンは雨で見られませんでしたね。

でも雨雲の向こうに月はきちんと存在していました^^




最近、「幸せになるための方法」とか「成功する人の○○」といった

How to 本が以前にも増して目に付きます。

こんなにモノが豊かで飢餓もない国なのに、人々の心は何を求めているのでしょうか。


今日の題名にした「苦しみ」

お金がたくさんあれば幸せかといえば、答えはもちろんNoですよね。

どんなにモノが豊かであっても、「苦しみ」は存在する。

苦しさを体験したことのない人はいないと思います。



では、どんな時に人は苦しみを感じるのでしょうか?

「エゴ」がその答えの一つです。

「エゴ」というと、自己中心的とか傲慢な態度といったイメージがあるかもしれませんが

単に自我意識のことです。

自我意識とは「私」が「私」と思っている意識のこと。

「私」が「何か」を思い通りに動かそうとして葛藤します。


この意識を手放してしまおうというのが、ヨガであり仏道であったりするのですが

手放すと言ってもそう簡単にはできませんよね。

自我を手放すこと、苦しみを手放すことの前に是非やってほしいことがあります。

「あきらめる」ことです。


「あきらめる」は仏教用語で「明らめる」と書きます。

降参したり打ち捨てるということではなく、明らかにするということ。

それが一体何なのか、真実を見ようとすることです。

苦しみから逃げたくて苦しみから距離を取っていたのでは、

正しい答えは見えてきません。

明らめるためには、苦しみにうんと近づかなくては。

苦しみに近づき、直視し、丸ごと体験する。

雨雲を遠巻きに憎んでいても月は見えない。

雨雲に飛び込んでしまおう。

自分のアタマの中にあった不安や恐怖は事実なのか、

思いきって「明らめて」みよう。




苦しみを手放すためにできること

それは、苦しみを抱きしめること。

思い通りにならないことがあるなら、それはきっとチャンスです。


答えは本の中ではなく、いつもあなたの中にあることをお忘れなく。


2016年11月1日火曜日

新しい試み


今年の夏から、新しい試みを始めています。


精神科に通院する患者さんの中で

主にパニック障害、社会不安障害、不眠症を抱える方を対象に

精神科の先生のアドバイスを受けながら、簡単なヨガを指導しています。


患者さんの体力やクリニックの診療時間との関係もあって

1回1回の時間は長くないですが

それでも、「呼吸」や「体」や「自分の内側で起きていること」

これらへ意識を向けることに慣れてくると

明らかに患者さんの経過が改善されていくのがわかります。


身体と精神のつながりって本当に面白いです。

いのちって、まさに神秘だと思います。





これから、こちらの活動も少しずつお伝えしていく予定でいますので

楽しみにしていてくださいね^^